MONTURA YARU TEKNO GTX

2週間前の登山で登山靴のソールが剥がれてしまいました。

左はプラスチックケーブルで補修し無事下山できました
プラスチックケーブルは何度も切れたのでテーピングテープを使っておさえましたが下山時にはボロボロ

7年前に涸沢から奥穂への山行きのために購入しました。岩場に対応するために入手しましたが、足にすごく馴染みが良かったので大切に保管していました。コロナで山行きがへり使用頻度が激減してしまいました。近隣の低山は軽く柔らかいトレッキングシューズを使用していたので久々の登場で、アッパーはまだ綺麗でまだまだ使えると思っていたところに思わぬこととなりました。幸いグループリーダーに応急処置していただいてなんとか下山できました。これで大山名物となっている砂滑りを下降したのですが、怪我もなく無事だったことが幸運でした。

同行していた用品販売店でお世話になっているリーダーの方によると原因は箱の中に保管していたことでした。大事に保管しておくことでよくあることだそうです。泥や土を除いたら風通しの良いところで乾燥させておくことで長持ちするとのことでした。

靴底の張り替えも検討しましたが、1ヶ月以上時間がかかることや修理費用も高額になることから諦めることにしました。今後の山行きも考慮した結果、新しい登山靴を購入することになりました。お店で取り扱っているMONTURA(モンチュラ)というメーカーのシューズになりました。MONTURAといえば高級登山ウエアで知られています。近年、新しい工場を建設し本格的なシューズを生産していることも知っていましたが、イタリア製の高級登山靴といえばスカルパなどもあります。履けば必ず痛くなるということをこれまでも何度も経験してきました。足の形が決定的に異なるという先入観がしっかりと積み上がっているのです。

お店の方に勧められて一度履いてみたのですがフィット感が良かったことと、何人ものお客さんが良かったとコメントしていることが試してみる気持ちになりました。思い切って購入して今回テスト登山をしてみました。

MONTURA YARU TEKNO GTX (S4GA00X)今回初使用

朝4時30分に登山を開始しました。夏至を過ぎて日の出は遅くなってきました。30分間はヘッドライトを点灯して登り始めます。こんな時間に登り始めるのは久しぶりです。

登山靴の不具合に備えて踵や小指周りをテーピングで保護して備えました。大山は登山口からずっとのぼりが続く登山道です。この時期、最低気温も25℃を下回らず、熱帯夜が続いています。最高気温は36℃が予想される朝は登山口も24℃と登り始めから結構蒸し暑くなっています。5合目あたりでは水分不足と朝食未摂取によるハンガーノックがおこりそうでした。

6合目を過ぎるあたりで朝日も見えてきました。苦しさもピークをこえて、徐々に楽になってきます。下界まで見渡せる景色と気温も下がっていることで元気が湧いてきます。ところどころ高山植物の可憐な花々が別次元にいることを教えてくれます。

8合目からは影大山が見えました。
山頂直下では可憐な花々が迎えてくれます。

木道が見えて山頂まで到達できました。

6時に山頂に到達しました。

山頂は無風で20℃でした。
頂上から見る米子市内が一望できた

無風で気温も20℃を超えていますが、大量に吹き出た汗によってすぐに冷え込んできます。レインウエアを着て山頂で朝ごはんを取ることにしました。風がないので持ってきたアルコールストーブも使いやすく、火の温かみが気持ち良いくらいです。あっという間にお湯が沸いてコーヒーを淹れました。山頂での楽しみは県西部を一望できる景色と美味しいコーヒーです。

山頂で飲むコーヒーが何より美味しいのです。このために山に登っているといっても過言ではありません。今回はブルックスの個別ドリップからモカを選びました。

木道は朝露でとても濡れていて滑りやすい

ゆっくりと休んだら、下山に向かいます。頂上付近の木道は朝露で雨が降ったかのようにびしょびしょに濡れていました。

登りは割と足裏への負担も少ないこともあり、新しいシューズはとても良くフィットしていてなんの不具合も見られません。柔らかいインナーがゆったり足を包んでくれていることがよくわかり快適です。靴ベロがラウンドしているようになっていて片方はアウターに完全に繋がっています。足が包まれているような一体感を感じるのはこの構造の効果のようです。

下に備えて少し靴紐を締めて調整して頂上を後にしました。

いつも頂上台地をくるっとまわって下山するのが楽しみです。お花畑がとても綺麗で景色と相まって素晴らし景観となっています。

頂上台地のお花畑がとても綺麗で幻想的です

ここで驚いたのが新しいシューズです。濡れた木道でも、岩でもものすごいグリップを感じました。とにかく柔らかく、かといって突き上げなどない足に優しい履き心地に登山靴の進化を感じました。靴底には天下のビブラムソールの中でもピカイチのメガグリップというソールです。以前にも使用したことがありましたが、やはりすごい安心感が得られます。油断は大敵だと自分に言い聞かせながらそれでもぐんぐん前に進んでいけます。とにかく軽い。軽快。足が自然と前に進みます。

ソールメガグリップが強力(画像はMONTURAホームページより)

つま先にはクライミングホールドがちゃんと装備されていることにも驚きます。それで上から見ると随分先の細く感じるシルエットとなっているようです。小指のあたりが狭くてあたりが出るのかなと思っていましたが、これまで履いていたino8よりもゆったりとしていて優しいです。

アッパーはレザーも使用してあり重そうな感じもしていましたが、全く気になりません。踵とつま先に落ちるドロップという高低差も程よく押さえられているようでアルトラのような0ドロップシューズから履き替えても違和感がなく、すごく馴染みます。登りはドロップが大きい(踵がつま先より高くなっている)方が楽なのですが、下山では前のめりになりがちで、安定性を欠きます。(以前、ドロップの大きなトレランシューズで転倒したことがありました。)今回のシューズはとても安定感があります。

長時間の山歩きになるとどうしても足の同じところが痛みが出ます。歩き方の問題かとも思っていましたがメーカーの足形の特徴で随分異なることで不安もありました。特に外国製のモデルは足形の細身なものが多いイメージでしたが、近年割と履きやすくなってきているなあと実感しているところでした。今回の登山靴は軽登山靴の部類に入ると思いますが、国内であれば冬を除きどんなところでもいけそうなポテンシャルを感じました。

テスト登山2回目では足の保護テープを外して試してみようと思います。

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