選挙

 久しぶりの国政選挙が迫ってきました。参院選は選挙区について変わっているのですが、どの党とも準備に余念なく公示前から様々な活動が繰り広げられてきました。与党はもちろんですが、野党もいつもながらに選挙活動に邁進しています。今回の選挙は新しい風が吹いていることに気づいている人が多いと思います。

 新興勢力の参政党という党が話題になっています。事務局長の神谷氏が10年以上の歳月をかけて命運をかけての挑戦に挑んでいます。他の政党とは一線を画した路線を掲げ、政治の在り方を訴えています。興味深いのは投票率が50%程度の政治的な無関心を引き起こした日本の社会を憂いているところです。小学生で民主主義と政治の仕組みを学習します。中学校でも高校でも学習をするのですが、いざ、若者の投票率は近年伸びてきません。ただでさえ若年層は人口が少ないので高齢者対策に重点を置かれた政策に偏ることは自明の理です。そんな社会に一石を投じるのが参政党です。政治を庶民の手に引き戻すという理念のもと候補者は政界には無縁な人々を全国で擁立し、地方で国の歴史や政治の裏側などを演説してきました。主な主張は3点です。①食を中心とした問題について②教育の問題について③国防について(参政党では軍事のことだけでないので「国守り」と言っています。)日本の近代史を研究し、日本の向かう未来について日本を再考していくために、国民レベルの目線で政治を改革していこうという試みです。陰謀論といわれる内容にも科学的なエビデンスをもって取り組む姿勢にはたくさんの人々が共鳴しています。全国あちこちでの街宣活動の様子はネットを通じて拡散されており、行き着く街での街宣には大勢の人が集まってきています。

 大きなうねりとなって国内を動かす力となっていることは明らかですが、大手マスメディアでは新興勢力についてあまり報じようとはしていません。内容的に共産党と被っていたり、NHK党とも通じる部分もあったりと得体が知れないということもあるかもしれませんし、なにより、様々な企業にとって面白くないようなことを言っているからかもしれません。そのことは、日本を陰で操る国際金融資本の存在もあらわにしている面もあります。とにかく、日本人が幸せに生活できる国づくりをめざして、真実を追求する学びを主体とした政党で、国会での活躍や党の利権、地方の利権のために動く政党ではないことは明らかです。目先のパフォーマンスではなく、新しい国づくりについて研究している団体といってもよいかもしれません。

 このことをどのように考えるのか。国民が真の幸福をどのように考えているのか。一つのバロメーターとして興味深いところです。当落については前首相の暗殺事件があったばかりで、与党が圧倒的な得票を得ることは確実だと思いますが、そのことさえ、どのように考えるか国民が試されているのではないでしょうか。

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