朝何気なくテレビでゲームクリエイターの話が放送されていました。小中学生がプログラミングして作っているゲームをある出版社が支援してコンテストをしていたようです。様々なゲームができているのですが、おとぎ話や小説をもとにしたゲームだったり、オリジナルストーリーをもとに作ったゲームだったりと様々です。番組のコメントによるとゲームをして楽しむというプレイヤーではなく、自分の世界を表現する手段となっているということでした。プレイヤーはeスポーツという分野で世界大会も開催され、何億という賞金を獲得することができるという規模に成長しています。文化として娯楽として産業として確固たる基盤が既にできていると言えます。
子どもたちはこのことを熟知しています。子どもたちと言っても、Z世代と言われる年代が親となる頃には当たり前の世界と言えるでしょう。産業としては拡大の一途を辿っているので世界的な企業もこれを大きなビジネスチャンスとして次のプラットフォームを仮想空間に求めています。サイバー空間で自分が体験できるゲームが今後主流になるのですが、そうなると人々の仕事もサイバー空間で働くことが増えると思います。しかし、サイバー空間内ではAIによる制御もできるので、人間でなくても問題ありません。少ない人の制御する仮想空間でたくさんのアバターが存在する世界があちらこちらにできるということになるのではないでしょうか。まさに、人が作ったパラレルワールドが無限に増殖を始めます。人々はゲームすることが仕事になると誰かが言っていましたが、ゲームができないと仕事にならないという世界になるかもしれません。子どもたちの学習もゲームでできるようになってきています。
そうすると現実世界の生活とはどんなことになるのでしょうか。人口はどんどん減少していますが、労働や生活も変わってくると思います。大量生産、大量消費に明け暮れた時代、奴隷のような長時間労働に支えられた社会は歴史上、古典的な時代となるころ暗黒の時代と言われることだと思います。しかしながら、今は一人一人をネットに繋ぎ、ネット社会で生活し、完全に管理された空間で生かされているような生き方となっています。人間とは何か、人間社会はどうあるべきか、人間社会のために何が必要なのか、分岐点となっている局面が進行中です。