梅雨が返ってきたこの頃、大雨での災害に合われた地域の皆様にはお見舞い申し上げます。雨や曇りの日が続いていますが、6月の降雨が少なかったことが原因で紫陽花の花がいつもの年に比べると精彩を欠いています7月になり雨が強く降ることがありますが、この時期に開花するのが蓮の花です。朝、大輪の花を咲かせ夕方には花が閉じます。一度花がさくと3日間咲いたり閉じたりするそうです。池には色とりどりの蓮の花が咲くという公園に朝早くから約40種類の蓮が育つ池には今が盛りとばかりに花が咲いていました。お盆過ぎの8月後半まで次々と入れ替わるように咲くということです。蓮の中には古代蓮と言われる2000年前の地層から発見された蓮の種の発芽に成功した大賀蓮という品種があります。地層から発見された種を発芽させることに成功した大賀博士の名にちなんでつけられた名前です。今でも日本のあちこちで大賀蓮を見ることができるようです。
蓮は宗教的にも意味のある花のようです。蓮の花の中に仏様がいらっしゃるような宗教画は見たことがあります。花はともかく泥沼のそこに深く根を張り、そこから大きな葉を広げて美しい花を咲かせる花に不思議なパワーを感じます。俗世の人間社会の上に大輪の美しい花を咲かせている様子は極楽浄土を表しているような気もします。
この蓮を見ようと朝早くから訪れる人がいます。それほど多くはありませんので適度な人数がゆったりとした花の鑑賞をすることができます。感染も心配ありませんのでマスクを外し、朝の爽やかな空気を感じながらリフレッシュできます。生きている実感をするとともに花を見ることの幸せ感が漂います。
さて、公園内にはもう一つ池があります。こちらの池には知る人ぞ知るホテイソウが繁殖しているのです。このホテイソウも花の時期を迎えていて水面上にびっしり繁殖した艶やかな緑の葉の上に紫色の可憐な花をたくさん咲かせていました。人もまばらで気のついた数名の人が鑑賞していました。小さな花ですが、明らかにこちらの方が元気で生きる力に溢れていました。自分としてはこちらの方が素晴らしくて見入ってしまいました。
帰りにアイスコーヒーをいただきました。こだわり店主が水洗いコーヒーという名前で売り出していました。研究の末、コーヒー豆を一度水洗いし、豆の表面についている薬品や汚れを綺麗にしてから焙煎したそうです。焙煎や抽出にもこだわったいっぱい五百円のアイスコーヒーは砂糖やミルクは入りません。喉越しもすっきりとしていて、たいへん美味なのです。わずか1時間の間ですが、特別な時空が味わえ、生きる力をいただいた気分です。